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2009年03月11日(水)更新

みなし一般廃棄物

一般廃棄物業を営む会社は年中無休も多いですが
当社は日曜日が休日です

創業者の祖父の時代は当社も年中無休で正月も盆もなしで営業していました。

父が家業を継いだ40年前、せめて盆正月や日曜日は家庭で過ごす事が必要との父の想いで商店街や飲食業の顧客を同業他社に譲り、製造を中心をした工場会社の顧客創りをしてきました

その間に国の法律が変わり、昭和45年には産業廃棄物というカテゴリーが新たにできました。

しかしながら大阪は中小零細の町という観点から少量の産業廃棄物なら一般廃棄物として処分してもいいという「みなし一般廃棄物制度」が設けられて、それに従って
市内の事業所、及び許可業者は大阪市の焼却場へ廃棄物を搬入してまいりました。

ある意味大阪市民は多大な税金で作られた巨大焼却工場と引き換えに恩恵も受けてまいりました。

しかし今年から大阪市の処理方針が急に変わり「みなし一般廃棄物制度」が撤廃され、今まで大阪市で処理していた少量の産業廃棄物が大阪市の焼却工場では処理されなくなるようです。

急に決まって、有無もなし、それも性急に行われているようで大阪市の事業所の排出業者は相当混乱されており、私どもも毎日その相談、対応で忙殺しています

大阪市の意図は全国の標準に合わせるという事で、それはそれでごもっともな話ではあります。
が、今まで中小零細企業が多いという観点ですべての廃棄物を処理するという方針をもって膨大な税金を使って11工場も巨大焼却工場を作ってきた責任は・・・?

こんなたくさんの大きい焼却工場があるのは全国で大阪市だけです

もっと有効に使った方がいいのではないかと思いますが・・

余談ですが

廃プラスチック類が民間の焼却処理なら10倍ほどに負担金額に変わります
(民間業者と大阪市の焼却料金を比べると民間がもちろん高い)

埋め立て処分はまだ比較的安いですが、埋め立て処分が環境にやさしくはないし(時代と逆行)、
またリサイクル原料にするにも品質が求められ洗浄が必要。
洗うだけで大量の大切な水を使い、汚水になった水は下水に流れ下水処理にお金がかかります(下水処理したあとの汚泥は結局焼却します)
また中国はじめ世界が景気悪く輸出もできません。

まずプラスチックの焼却が環境に悪いというのはひょっとしたらみんなの思い込みで
場合によっては焼却の方が環境に優しいかもしれません・・

またプラスチック類が搬入されないと焼却工場の燃焼カロリーが少なくなることは必至で、重油をたく事になり余計な油が必要になります。

はたして環境にいいのか悪いのか???
お金は???

急に路線を大きく変更する、行き当たりばったりの行政では困ったものです

ごみ処理の方針が変わり、今までの処理方法が間違いであったと認めるなら
膨大な税金を使って焼却工場を作ってきた責任を誰かにとってもらいたいものですね